白洲次郎物語2

今、見た。
何が凄いって、出ないと思っていた小林秀雄がチョイ役で出演。しかも役者が緒形幹太
小林に昔、「今の役者に秀吉が演じられるわけがない」と大河の豊臣秀吉役を酷評された緒形拳の息子。
実に味わい深いな。
しかし、あんなふうに青山に恐れおののく白洲にグラスをチョンと当てて去って行くキャラなのか?
意外にそうなのかも知れないが、軽いな。もの凄く軽い小林秀雄ライト小林秀雄
亀治朗の青山二郎は、青山というより村上隆を彷彿とさせたな。
村上は今、美術そっちのけで骨董、民藝集めに熱中しているらしい。実に分かりやすいことになっているのだが、亀治朗が次も出るなら、是非とも村上隆を意識した青山を見てみたい。
 
今回は戦中、戦後の話しだが、あの階層の人達の話しとしてはムード的には違うな。
白洲正子なんかは戦争中に一番遊んだんじゃないか?
河上徹太郎がおもちゃのピアノを弾くシーンがあったが、青山二郎疎開先では500枚のレコードをローとハイの二台のスピーカーで小林秀雄なんかとガンガン聴いていたわけだ。
ちょっとしたホームDJ状態。青山二郎こそが渋谷系の先駆けだ。まあ、渋谷なんて青山家の一部だったのかもしれないが。
そういう戦争中の退廃が彼らを育てた、という面がけっこうあるんだな。
「人間は遊んでいるときに一番進歩するものなんだよ」
これはちょっと、緒形幹太が言うとは思えない。
 
ところで、一昨日法務局に行った帰りに、向かいにある江戸城北の丸公園に行ったが、そこで吉田茂銅像を見た。
双眼鏡を持っていたのでよく見てみたが、銅像の吉田は田中角栄と似た雰囲気を持っていた。
昭和の政治家の顔だ。
しかし今、その昭和の政治家の直系、小沢一郎が総理なっていいものかと思う。
彼は秘書が起訴されたら代表を辞めるべきだ。
他の代表経験者の誰かに譲るべきだろう。
それはともかく、北の丸公園には人がいない。
日本の真ん中に人のいない公園があるというのも、これまた日本ならではのことだ。
鳥を観察するのにはいい場所だった。
 
最近の日本はよく分からないことになっている。
本当の混沌というのはこういう状況じゃないのか。「アンポハンタイ!」とかワーワーワーと騒ぐのは分かりやすい状況であって、こういう経済も政治も何だかもう全然意味不明となって、変なのが暗躍する一方、文化的には同じことを繰り返して盛り上げることだけが目的となっているような状況。
先日、堀江貴文のロングインタビューを読んだが、彼はやはりそれなりの人物であって、国は彼のような者を活かすことを考えるべきだ。
そもそも、彼の国策逮捕は結果的には日本における金融の暴走を抑制し、相対的に日本の金融が守られることになった。
人柱として、堀江貴文を評価してもいいんじゃないかと思う。、
だいたい今、白洲次郎みたいな奴がいたら、それは恐らく堀江みたいな男になるはずである。