音楽

00年代の30枚 その2

新年、あけましておめでとうございます。 2010年代はどのような時代になるのか? 分かりませんね。そもそも、00年代がどういう時代だったのかもよく分からない。 しかし、00年代について考えることで90年代がどういう時代だったのかが分かってくる。 10年く…

00年代の30枚 その1

00年代もあと数十分となりましたが、この十年を振り返るにあたりやはり音楽を通して見るのが肝要だと思い30枚ばかり重要な作品を選んでみました。。 順位は付けずに年ごとに選びます。 まずは、2000年から2003年まで。 2000年 D'Angelo 『Voodoo』 (米国) …

 Utada 『EXODUS』

Utadaの『EXODUS』日本盤には歌詞の訳と訳者との対談が付いてくる。雑誌のインタビューやTVではどうでもいいようなことしかしゃべらない宇多田だが、この対談ではわりと突っ込んだ話をしている。 その話の中心は、「何でヒッキーはここまでエッチになっちゃ…

 安室奈美恵 『ALL FOR YOU』

HEYで安室奈美恵の『ALL FOR YOU』を聴いた。HIPHOP/R&B系の前3曲とは変わって普通のバラード曲で私としては残念だが、こういう曲が好きという人も少なからずいるので仕方ない。 別に悪い曲ではないのだが、今回のような個性を感じないメロディの曲を聴くと…

 宇多田ヒカル 『誰かの願いが叶うころ』

この曲については、まず第一にメロディーに大きな力があることを言わなければならない。オクターブを上下するような激しい動きのメロディーラインが、細部を切断しつつ全体を繋ぎ合わせるという不思議な構造を可能にしている。伴奏のピアノがこの繊細なメロ…

 松田聖子 『MUSIC FAIR21』

MUSIC FAIR21で松田聖子が自らのヒット曲をメドレーで歌っていた。 彼女の絶頂期がデビューの80年から最初の結婚の85年の6年間であることは誰もが認めるであろうが、80年代の前半にシングルを毎回1位に送り込む大ヒット歌手だった松田聖子の存在は日本のそ…

 阿部和重 『シンセミア』/OUTKAST 『Roses』

先日、本屋行って『文藝』夏号の阿部和重特集を読んだが結構面白かった。 阿部が言うには『シンセミア』はファンクということだが、これは極めて重要なこの小説の本質である。 阿部の86〜88年頃と思われる学生証の写真も掲載されていて、ちょっと遅れたパン…

 宇多田ヒカル 『COLORS』

吉本隆明 『共同幻想論』 わたしのかんがえでは<巫女>は、共同幻想をじぶんの対なる幻想の対象にできるものを意味している。いいかえれば村落の共同幻想が、巫女にとっては<性>的な対象なのだ。巫女にとって<性>行為の対象は、共同幻想が凝集された象…